シリーズ*子供の病気を知ろう!~アデノウイルス感染症
子供の健康を守るために知っておきたい:アデノウイルス感染症
小児科外来では、頻繁に見られる感染症の一つがアデノウイルス感染症です。アデノウイルスはさまざまな種類があり、それぞれ異なる疾患や症状を引き起こします。
【アデノウイルスの種類と関連する疾患】
アデノウイルスはAからGの7つの種類に分けられ、その下にさらに100以上の型が存在します。各種類とそれに関連する主要な疾患および型は以下の通りです。
-A型
– 疾患: 感染性胃腸炎
– 型: 12、31
– B1型
– 疾患: 急性呼吸器感染症、咽頭結膜熱
– 型: 3、7
– B2型
– 疾患: 出血性膀胱炎
– 型: 11
– C型
– 疾患: 急性呼吸器感染症
– 型: 1、2、5、6
– D型
– 疾患: 流行性角結膜炎
– 型: 8、37、53、54、56、64、85
– E型
– 疾患: 急性呼吸器感染症、結膜炎
– 型: 4
– F型
– 疾患: 感染性胃腸炎
– 型: 40、41
– G型
– 疾患: 感染性胃腸炎
– 型: 52
【アデノウィルス感染症の診断と治療】
□診断
アデノウイルス感染症は、周囲の感染状況や症状から診断されることがあります。また、ウイルス抗原検査による確認も行われます。
□治療
特異的な治療薬は存在せず、アデノウイルス感染症の症状に応じて対処療法が行われます。
【登園および登校禁止期間】
学校保健安全法に基づき、出席停止が規定されるのは咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、出血性結膜炎の3つです。これらの疾患は結膜に関連した症状を示します。
– **咽頭結膜熱(プール熱)**
– 症状: 発熱、咽頭発赤、結膜充血
– 治癒期間: 3~5日
– 登園・登校禁止期間: 主要症状が消失してから2日経過するまで
– **流行性角結膜炎(流行り眼)**
– 症状: 結膜充血、眼瞼浮腫、流涙、眼脂
– 治癒期間: 2~3週
– 登園・登校禁止期間: 医師が周囲への感染力がなくなったと判断するまで
【まとめ】
アデノウイルス感染症の正しい理解と適切な対処が、お子さまの健康を保つ上でとても大切です。
ご不明なことや、心配なことがありましたら遠慮なく、クリニックにお問合せください。