例年より2ヶ月ほど早いインフルエンザ流行入り

例年、インフルエンザは１２月に流行入りし、１～２月にピークを迎えることが多いです。しかし、今シーズンのインフルエンザですが、2023年9月21日時点で、流行発生注意報基準値（定点当たり10人）を超えたため、東京、神奈川でもインフルエンザ流行発生注意報が発令されました。本来は昨シーズンの収束するはずの流行が収束せず、季節は外れのインフルエンザA型の報告数が続いていました。それが8月下旬からさらに増加し、例年より２カ月ほど早い流行が起こっています。そののため、流行の規模も大きくなる恐れがあると専門家は指摘しています。

もうすでにインフルに罹った方も、今シーズンのワクチンの接種を！

今年、すでにインフルエンザに罹った方は、今シーズンのワクチンは不要だと思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、日本の流行予測に重要な南半球のオーストラリアの保健省によると、２０２３年のインフルエンザの報告では昨シーズンはほとんどなかったインフルエンザB型の流行が見られています。さらに日本で最近、インフルエンザにかかった方は、昨シーズン流行したインフルエンザA型（H3N2）だった方が多いと思います。よって日本でも、今シーズンは昨シーズンとは別のタイプのA型やB型の流行の可能性があります。今年すでにインフルエンザに罹った方も今シーズンのワクチンの接種を推奨します。

オーストラリアインフルエンザサーベイランスレポート
サブタイプ、年、週ごとの2023年1月1日から9月17日までのインフルエンザ検査陽性の割合と検査された総サンプル数のグラフ

インフルエンザBがインフルエンザAとともに増加傾向にある

オーストラリア保健省
https://www.health.gov.au/resources/collections/australian-influenza-surveillance-reports-
2023

東京都インフルエンザ「流行注意報」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/09/21/08.html