またのところ(足の付け根)がはれた!
突然、子どもの「股(また)のところがはれた」という場合、
鼠径ヘルニアや陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)、精索水腫(せいさくすいしゅ)といった疾患の可能性があります。
どのようなことに注意すべきかご説明いたします。
【鼠径(そけい)ヘルニア】
鼠径ヘルニアとは、足の付け根あたりから腸が飛び出してしまう状態で、いわゆる「脱腸(だっちょう)」といわれます。運動したり、力が入るような状況では脱出するものの、横になるとお腹の中に腸が戻るためふくらみがなくなるというのが特徴です。脱腸の状態が続くと痛みが出たり血便が生じたりすることがあり(嵌頓(かんとん)といいます)、緊急手術が必要になることもあり、そのような症状が出た場合には、時間によらず、すぐに小児科(できれば小児外科がある施設)に受診が必要です。
【陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)、精索水腫(せいさくすいしゅ)】
陰のう内や精索(足の付け根あたり)に液体が貯留した状態をさします。大きくても痛くはなく、押しても大きさは変わりません。痛みがあったり皮膚が赤くなっている場合は、緊急性がある可能性があります。陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)、精索水腫(せいさくすいしゅ)は自然治癒する場合もありますが、手術が必要になる場合があり、一度受診することをお勧めいたします。
参考URL:
鼠径ヘルニア – 一般社団法人日本小児外科学会 (jsps.or.jp)
精巣水瘤と精索水瘤 | 小児泌尿器科の主な疾患 | 日本小児泌尿器科学会 Japanese Society of Pediatric Urology (jspu.jp)