シナジス外来(2020-21年)は6月1日から。
本年度のシナジス外来に関して。
下記の適応を満たす乳幼児に対し、川崎市においては2020年6月1日から開始されます。
対象が早産児や生まれつき心臓に疾患がある乳児のために、通常は大学病院や総合病院で行われる治療です。そのため近くのクリニックではシナジス注射を受けられず、注射だけのために毎月、遠く離れた総合病院まで足を延ばさないといけない赤ちゃんがほとんど、というのが現状です。
これを解消するため、当院ではシナジス外来を開設しています。初回の投与は大学病院で、2回目以降から当院というご希望もお受けいたします。
6月1日から予防接種専門時間帯(水曜日以外の平日13:30-16:15)で接種して頂けます。
予約は電話(044-739-0888)でお受けしていますので、ぜひご活用ください。
RSウイルスとは
乳幼児に呼吸器感染症を引き起こす重要な原因ウイルスです。大人が感染した場合は軽いかぜ症状のみでおさまりますが、予定日よりも早く生まれた赤ちゃん、生まれつき呼吸器や心臓に病気をもっている赤ちゃんなどが感染すると重症化することがあります。1年を通じて感染がみられますが、特に秋から春頃に流行します。今のところ、RSウイルス感染症に有効な治療薬はありません。
シナジス注射とは
RS ウイルス感染症が重症化し、肺炎や無呼吸発作のため入院治療が必要となることがあります。このRS ウイルス感染症の重症化を防ぐ目的で開発されたのがパリミズマブ(シナジス®)です。
シナジスは通常の予防接種で行うワクチンではなく、RS ウイルスに効果がある抗体成分を精製したもので効果は約1 か月です。流行期の間、毎月投与する必要があります。予防接種との間隔を考慮する必要はなく、同時接種も可能のため予防接種スケジュールを変更する必要はありません。
シナジス注射の適応
以下の方は重症化のリスクが高く保険適応でシナジスを接種できます。
①早産児
・在胎期間28 週以下(28週6日まで)で6月時点で12 か月齢以下
・在胎期間29 週~35 週(35週6日まで)で6月時点で6 か月齢以下
②24か月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の児
③免疫不全があり、6月時点で24か月齢以下の児
④ダウン症候群があり、6月時点で24か月齢以下の児
川崎市中原区
アクセス:武蔵小杉、新丸子、元住吉、武蔵中原
武蔵小杉 森のこどもクリニック 小児科・皮膚科
院長 大熊 喜彰