【小児科医監修】夏の肌トラブル徹底解説!あせも?虫刺され?見分け方と正しいケアで乗り切ろう!
関東も梅雨が明け、いよいよ本格的な夏がやってきましたね!
この時期に増えるのが、お子さんの肌トラブル。
特に「あせも」と「虫刺され」は見た目がよく似ていて、見分けがつきにくいと感じる保護者の方も多いのではないでしょうか?
「これってあせも?それとも虫に刺されちゃったのかな?」
「どうやってケアしてあげたらいいんだろう…」
そんな保護者の皆さんの不安を解消するため、今回は当法人の小児科医に監修してもらいました。
あせもと虫刺されの違い、正しい対処法、
そして予防策について詳しく解説していきます!
目次
一目でわかる!あせもと虫刺されの症状の違い
あせもも虫刺されも、どちらも皮膚に赤いブツブツや発疹を引き起こすため、混同しやすいですよね。でも、実はその原因も症状も大きく異なります。
あせも(汗疹)ってどんなもの?
あせもは、大量の汗をかいた時に、汗を出す管(汗腺)が詰まってしまい、汗が皮膚の中にたまることで炎症が起きる皮膚のトラブルです。
原因: 汗腺の詰まり
特徴:
・小さな赤いプツプツがたくさんできる
・かゆみを伴うことが多い
・汗をかきやすい場所(首、脇の下、ひじやひざの裏、お腹、背中など)にできやすい
・特に湿度の高い環境で悪化しやすい
お子さんは大人に比べて汗腺の密度が高く、たくさんの汗をかくため、あせもができやすい傾向にあります。
虫刺されってどんなもの?
虫刺されは、蚊やダニ、ブユ、ノミなどの昆虫が皮膚を刺したり噛んだりすることで、その唾液などに体が反応して炎症を起こすものです。
原因: 昆虫による皮膚への刺激
特徴:
・刺された部分が赤く腫れあがり、しこりのようになることが多い
・非常に強いかゆみや痛みを伴うことがある
・刺された直後から症状が出ることが多い
・露出している部分など、虫に刺されやすい場所にできる
蚊に刺された場合は比較的軽い症状で済むことが多いですが、
ダニやブユなどに刺されると、かゆみや腫れが強く出たり、治りにくかったりすることもあります。
一目でわかる!あせもと虫刺されの症状の違い
症状 | あせも | 虫刺され |
発疹の形 | 小さな赤いプツプツが密集してできる | 蚊に刺されたような赤く腫れた盛り上がり |
かゆみ | 強いかゆみがあるが、じわじわと広がる感じ | 非常に強く、局所的なかゆみや痛み |
発生部位 | 汗をかきやすい場所(首、脇、関節の曲がる部分、背中など) | 露出している場所、服の中(ダニなど)など、虫に刺されやすい場所 |
数 | 広範囲にたくさんできることが多い | 1箇所~数箇所にできることが多い |
見分けるポイントは「できた場所」と「発疹の様子」
・あせもかな? と思ったら、まずは汗をかきやすい場所に、赤い小さなプツプツが広範囲にわたってできていないか確認してみましょう。
・虫刺されかな? と思ったら、蚊に刺されたように大きく腫れていたり、痒みが一点に集中しているようなら虫刺されの可能性が高いです。
迷ったときは、ぜひこの表を参考にしてみてくださいね。
あせもができちゃった!正しい対処法と市販薬の選び方
あせもは、汗腺が詰まることが原因なので、まずは「清潔」と「乾燥」が大切です。
あせもを見つけたらまずはこれ!
市販薬を使うなら?
かゆみが強い場合は、市販のあせも用クリームやローションが効果的です。
抗ヒスタミン剤配合: かゆみを抑える成分です。
ステロイド配合: 炎症が強い場合に、炎症を抑える効果があります。
ステロイドと聞くと心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、市販薬に含まれるものは比較的マイルドなものが多く、適切に使用すれば心配ありません。
塗る際は、清潔な指で薄く塗り広げ、症状のある部分にのみ使用しましょう。
ただし、お子さんの肌はデリケートです。
市販薬を使用する際は、必ず説明書をよく読み、用法・用量を守って使用してくださいね。
虫に刺されちゃった!正しい対処法と受診の目安
虫刺されは、種類によってはアレルギー反応や感染症のリスクもあるため、適切な初期対応が大切です。
虫刺されの初期対応
冷やす
刺された部分を氷や冷たいタオルで冷やしましょう。
腫れや炎症、かゆみを抑える効果があります。清潔にする
刺された部分を流水で優しく洗い、清潔に保ちましょう。かゆみ止めを塗る
市販の虫刺され用のかゆみ止め(抗ヒスタミン剤やステロイド配合のもの)を塗ってあげましょう。
ダニ刺されに注意!
ダニに刺されると、赤い発疹が数個固まってできることが多く、非常に強いかゆみが特徴です。
特に、布団やカーペットなどに潜んでいることが多いため、室内でも注意が必要です。
こんな時はすぐに受診を!
・腫れがひどい、広範囲に広がっている
・発熱を伴う
・強い痛みがある
・刺された部分から膿が出ている(とびひの可能性)
・かゆみが強く、眠れないほどつらそう
・刺された後に全身じんましんや呼吸困難などの症状が出た(アナフィラキシーの可能性)
・市販薬を使っても症状が改善しない
特に、お子さんが虫刺されによって発熱したり、刺された部分がとびひのようになってしまったりした場合は、すぐに小児科を受診してください。
自己判断で悪化させてしまう前に、私たち専門家にご相談くださいね。
夏の肌トラブルを避けるための予防法
あせもも虫刺されも、日頃の予防でリスクを減らすことができます。
日常生活でできる予防策
・こまめなシャワーや着替え
汗をかいたら、できるだけ早くシャワーを浴びたり、濡れた服を着替えたりしましょう。
シャワーが難しい場合は、濡れタオルで優しく拭き取るだけでも効果的です。
・室温・湿度管理
エアコンや除湿機を上手に活用し、過ごしやすい室温(25~28℃程度)と湿度(50~60%程度)を保ちましょう。
・通気性の良い衣類
吸湿性・速乾性に優れた綿や麻などの天然素材の衣類を選び、ゆったりとしたデザインのものがおすすめです。
・虫よけ対策
外に出かける際は、虫よけスプレーやシートを適切に使用しましょう。
特に、蚊が多い時間帯(夕方~夜)や場所(公園、水辺など)では念入りに。
・網戸や窓の隙間をチェック
家の中に虫が入らないように、網戸の破れがないか、窓がきちんと閉まっているかを確認しましょう。
・寝具のケア
ダニ対策として、こまめに布団を干したり、掃除機をかけたりしましょう。
防ダニシーツを使うのも効果的です。
まとめ:症状に応じた適切な対応がカギ!
あせもと虫刺されは、見た目は似ていますが、原因も対処法も異なります。
大切なのは、お子さんの肌の状態をよく見て、症状に応じた適切なケアをしてあげることです。
・あせもかな?と思ったら、清潔・乾燥・涼しい環境を意識し、必要であれば市販のあせも用クリームを。
・虫刺されかな?と思ったら、まずは冷やしてかゆみ止めを。
そして、どちらの場合も、「これくらいなら大丈夫かな?」と自己判断せずに、症状がひどくなったり、長引いたりするようであれば、
迷わず小児科を受診してください。
私たち医療法人社団育心会の小児科クリニックでは、お子さんの皮膚トラブルに関するご相談も随時受け付けております。
お子さんの健やかな夏のために、何か不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。
お子さんの笑顔のために、この夏も一緒に乗り切りましょう!
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2025.07.22