スギ花粉症 舌下免疫療法とは?-「育心会」のコラム一覧

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スギ花粉症 舌下免疫療法とは?

スギ花粉症 舌下免疫療法とは?-「育心会」のコラム一覧

スギ花粉症 舌下免疫療法とは?

スギ花粉症や通年性アレルギー性鼻炎(アレルゲン:ダニ)でお悩みの方は多いと思います。

多くの方は、スギ花粉症や通年性アレルギー性鼻炎(アレルゲン:ダニ)に対して対症療法(出ている症状に対して対応する薬を内服し対処する治療)のみを行っているのではないでしょうか。

 

対症療法に加え下記の舌下免疫療法を開始することによって、さらなる生活の質の改善が期待されます。

特にスギ花粉症に対する舌下免疫療法は、例年6月からの開始となっています。

当院ではお子様(5歳以上)も成人の方も舌下免疫療法を行っています。

お困りの方は一度当院にご相談ください。

 

舌下免疫療法とは

「舌下免疫療法」は、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を毎日少量から服用していくことによって免疫を刺激し、体を慣らしていく治療法です。

具体的には、毎日、患者さんの舌の裏に、スギ花粉あるいはダニのタンパク質の薬剤を置き、最終的にはこの薬剤を内服します。当院では、スギ花粉症の方には「シダキュア(錠剤)」、ダニアレルギーの方には「ミティキュア(錠剤)」を使用しています。

治療開始数か月後より対症療法と同等以上の治療効果が期待され、年単位の治療継続によって長期寛解(症状が落ち着いた状態)を期待できるため、症状を抑えるのみの対症療法とは大きく異なります。

症状を抑える対症療法と免疫にアプローチする舌下免疫療法を組み合わせることによって、さらなる効果が期待できると考えて下さい。

 

どのような患者さんが対象?

「スギ花粉症」あるいは「ダニアレルギー」と確定診断された成人の方および5歳以上の小児が保険適応となります。

以下の方は舌下免疫療法を行うことができませんので、ご注意ください。

・重症の気管支喘息の方

・免疫抑制剤(ステロイドなど)を内服している方

・妊婦あるいは今後妊娠を考えている方

・4歳以下の幼児

 

舌下免疫療法ってどうやるの?通院頻度は?

スギ花粉症に対する舌下免疫療法は、初回治療開始は6月から12月までと限定されています。

ダニアレルギーに対する舌下免疫療法はいつでも治療開始可能です。

まず、一般小児科を受診(順番予約になります)していただき、確定診断を行うためのアレルギー検査を実施し、2回目の受診より舌下免疫療法が開始となります。

1日1回、少量から内服をはじめ、1週間後からは一定量を内服します。治療期間は3-5年が推奨されています。

初めての服用は、医師の監督のもとで行い、内服後は院内で30分待機していただきます。2日目からは自宅で服用します。月に1回の通院が必要です。

 

期待できる効果は?

長期にわたり症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、涙目など)をおさえる効果が期待できます。症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。

一方で、10-20%ほど治療が効かない無効例が存在します。

 

副作用はありますか?

主な副作用として、口の中の副作用(舌下の腫れ、口の中の腫れ、かゆみなど)、唇の腫れ、のどのかゆみ、刺激感、不快感、耳のかゆみなどがあります。

重大な副作用として、アナフィラキシーやショックに注意が必要です。

育心会youtubeチャネル 『スギ花粉症の症状・予防・治療について』

院長 三井 理恵
院長 三井 理恵
  • 記事監修
  • 院長 三井 理恵
  • 群馬大学医学部医学科 修了、東京医科歯科大学医学部 皮膚科、東京医科歯科大学関連病院。
    皮膚科専門医、日本アレルギー学会、接触皮膚炎学会、日本研究皮膚科学会
小児科顧問 三井 俊賢
小児科顧問 三井 俊賢
  • 記事監修
  • 小児科顧問 三井 俊賢
  • 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院(こうかんクリニックなど)
    医学博士、小児科専門医、小児科指導医
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